松永昌宏
出身地 愛知県
学歴・職歴
2005年3月
広島大学大学院生物圏科学研究科 博士課程後期修了
2005年4月
日本学術振興会特別研究員(PD)
2008年4月
藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 神経内科(心療内科)研究補助員
2011年4月
自然科学研究機構 生理学研究所 心理生理学研究部門 特任助教
2013年4月
愛知医科大学医学部 衛生学講座 講師
専門分野 衛生学・生理心理学・健康科学
学位 博士(学術)
所属学会 日本心理学会
日本神経科学学会
日本生理心理学会
日本衛生学会
日本公衆衛生学会
日本ストレス学会
MCA学会(マルチカフ駆血学会 Multi Cuff Avascularization Society)
American Psychosomatic Society
研究内容
  1. ポジティブ感情と健康との関連に関する研究
    定期試験の前などで大きな不安を感じている時は食欲がなくなったり、体調を崩しやすくなったりすることは多くの人が感じていると思います。また、不安とは逆に、例えば何かに熱中してポジティブな気持ちに囲まれている時は、これまでにないくらいにからだの調子がいいと感じたりもするかもしれません。このように、個人の感情状態は私たちの健康状態と密接に関連しています。こうした感情と健康との関連のメカニズムに興味があり、神経科学的・精神神経内分泌免疫学的な観点から研究を進めています。
  2. 非侵襲的脳機能イメージング法(PET・fMRI)による脳機能研究
    共感や信頼感など、社会的な人と人とのつながり(ソーシャルキャピタル)と心身の健康状態との関連に興味があり、磁気共鳴画像装置(MRI)を用いて人の脳の構造や機能と結びつけながら、社会神経科学的にそのメカニズムを追求しています。
  3. 心身の健康に対する遺伝子と文化・環境との相互作用に関する研究
    人は社会・文化環境なしに生きることは不可能であり、また社会・文化環境は人々の相互作用なくしては成立しません。このため、人文・社会科学の諸領域は広義での文化現象を扱っていると言っても過言ではありません。しかし、従来の人文・社会科学は、その文化現象がいかに生み出されるのかについての根本的な問いに対して十分な答えを提供していません。そこで、この問題に対する1つのアプローチとして社会・文化環境と遺伝子が共進化してきた可能性、つまり遺伝的な特性と文化的特性が相互作用し生態学的環境への適応が達成されているという考え方を援用し、西洋・東洋の文化差を含む広範な文化差の起源を説明することを試みています。
  4. 代替医療を含めた健康科学研究
    65歳以上の高齢者は、推計は3074万人で、総人口に占める割合は24.1%となっています(平成24年9月15日現在)。日本の状況は超高齢社会です。それに伴い、老人医療や終末期医療、生活習慣病により医療費の増大が深刻な社会問題となっています。また、病院での検査では異常はないが、痛みや体調不良などの症状があるという場合に、西洋医学では解決方法がないことも多く見られます。このような背景から、近年、医療において治療と予防と健康維持の重要性から、代替医療を含めた治療が注目されています。西洋医学に加えて、伝統医療や代替医療を効果的に組み合わせた医療体系は統合医療と呼ばれています。こうした統合医療に興味があり、健康科学研究を進めています。
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