鈴木孝太
生年月日 1974年4月23日
学位 博士(医学 2005年 山梨大学)
公衆衛生学修士(Master of Public Health: MPH、2011年 University of Sydney)
学歴・職歴
2000年3月
山梨医科大学医学部卒業
2000年4月
山梨医科大学大学院医学研究科入学
(生化系専攻 産婦人科)
2005年3月
山梨大学大学院医学工学総合研究部 助手
2005年3月
山梨医科大学大学院医学研究科修了
2007年4月
山梨大学大学院医学工学総合研究部 助教
2010年2月
University of Sydney MPH coursework入学
2011年1月
山梨大学大学院医学工学総合研究部 特任准教授
(「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」甲信ユニットセンター 副センター長、リスク管理責任者、情報管理責任者)
2011年5月
University of Sydney MPH coursework修了
2012年4月
山梨大学大学院医学工学総合研究部 准教授
2016年5月
愛知医科大学医学部 衛生学講座 教授
(産業保健科学センター長、愛知医科大学産業医(兼務))
2017年4月
保健管理センター長(兼務)
2018年4月
医学部学生部長(兼務)(~2022年3月)
専門分野 疫学、公衆衛生学(母子保健、産業保健)
研究内容
  1. 疫学研究データによるDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)説の検討
    環境省の事業であるエコチル調査のデータや、統計法に基づき利用できる人口動態調査(主に出生届)データ、厚生労働省が実施している21世紀出生児縦断調査のデータなど、わが国を代表する大規模データに加え、前任の山梨大学大学院総合研究部社会医学講座が山梨県甲州市をフィールドとして1988年から行っている「甲州母子保健プロジェクト」のデータや、後述する山梨県内の産科医療機関で収集した妊婦健診データ、和歌山県御坊市をフィールドに市や保健所などと実施している、母子保健情報の電子化事業や喫煙を中心とした健康づくりに関わるデータなどを用いて、わが国における、DOHaD説の検討を実施している。特に、低出生体重児、small-for-gestational age (SGA)児などの周産期予後や、小児の肥満などの発育・発達に関するリスクファクターを探ることを目的に、さまざまな疫学的手法を用いた解析を試みている。最近では妊娠初期の喫煙などの生活習慣が、生まれてきた子どもの健康状態にどのような影響を及ぼすのか、特に繰り返しデータに適しているマルチレベル解析を用いた検討を行っている。さらに、エコチル調査に関しては、調査計画検討ワーキンググループ委員として今後の調査計画を議論する会議に参加し、また、妊娠中の喫煙と出生体重などに関する論文の執筆責任者として、エコチル調査の全国調査データを用いた成果発表を行っている。
  2. 妊婦の体重増加、胎内発育に関する検討
    山梨県内の協力医療機関における既存のカルテ情報から、妊婦を対象として、各妊婦健診時の体重や、胎児の推定体重、さらには喫煙や飲酒などの生活習慣の情報、そして出生体重などのデータを収集した。これらのデータを用いて、男女別、あるいは喫煙の有無といった妊婦の特性ごとの体重変化についてマルチレベル分析などを用いて記述し、推定体重の記述と併せ、さまざまな要因と胎内発育との関連の検討している。
  3. 和歌山県御坊市における母子保健情報の電子化(和歌山県御坊市、御坊保健所、和歌山県立医科大学などとの共同研究)および、御坊保健所における喫煙と乳幼児健診データに関するデータベース構築
    前述の山梨県甲州市における母子保健情報を用いたコホート研究と同様、和歌山県御坊市においても同様の検討を行うことを目的に、まず、市の母子保健情報の電子化を実施した。今後、特に妊娠前後の喫煙状況などを中心に胎内および出生後の発育との関連を検討していく予定である。また、御坊保健所や関連機関とともに、喫煙対策を中心とした健康づくりを進めていくためのデータベースづくりを進めている。
学会活動 Society for Epidemiologic Research、Society for Pediatric and Perinatal Epidemiologic Research、American Public Health Association、日本公衆衛生学会(評議員(2008-2010年度、2014年度-)、日本公衆衛生雑誌編集委員(2015年1月-)、日本公衆衛生雑誌査読委員(2012-2014年度)、日本産科婦人科学会、日本疫学会(評議員、学術委員(2013年4月-)、Journal of Epidemiology編集委員(2015年1月-))、日本生殖医学会、日本小児保健学会(愛知県小児保健協会 理事)、日本小児禁煙研究会(理事)、日本DOHaD研究会(幹事)
社会貢献 エコチル調査愛知ユニットセンター地域運営協議会委員、福島県県民健康管理調査(妊産婦調査)外部委員、地域における講演会の講師など。
E-mail kohtas@aichi-med-u.ac.jp
外部HP