講義内容

今後、カリキュラム編成が変更されることにより、内容や科目名、実施学年の変更が予想されますが、以下の講義・実習を実施しています。それぞれの科目について、その目的や内容などを、来年度以降実施する内容も含め概説します。詳細は大学ホームページにある、カリキュラム一覧や、シラバスを参照してください。

■医学部1年次「プロフェッショナリズム1a (医療人入門)」

・医療人として必要な態度、倫理観などプロフェッショナリズムの基礎を身につけるとともに、「健康」とはなんであるかを学び、自らが健康な生活を送るために必要な知識およびスキルを身につけられるようにする。

・また、病院で働くさまざまな職種の人々について学ぶことにより、将来医師となったときに必要な多職種連携の基礎的態度を形成する。

・入学直後に合宿を実施する。さらに、1年次前期は講義と実習(ライフスキル実習:学内の各部署を訪問し取材を行う、食事・栄養に関する演習を行う)、また、実習内容の報告会を実施する。

■医学部1年次「行動科学1b」

・行動科学1bではまず、自らの行動や生活習慣について、健康増進や疾病予防、医学・医療におけるさまざまな場面をもとに客観的に評価することを目的として、医療に関わる多用で具体的な事例を学ぶ。

・より実践的な観点からの心理学を学び、さらに人の行動・個人の多様な行動を知る。その上で、健康増進(ヘルスプロモーション)もおける様々な理論を学ぶことで、行動変容のために、どのような方法があるのかを知り、まずは自らの行動や生活習慣を改善するための具体的な方法論を身につける。

・これらを通して、行動科学1bで学んだ知識・概念についての理解を深める。

■医学部2年次「行動科学2」

・1年次で学んだ自らの「健康」についての知識やスキルを基礎とし、健康増進・疾病予防について、さまざまな視点から学ぶ。

・また、大学病院を受診する患者のみならず、社会で生活する患者の実態についても実習から学ぶことを目的とする。

・3年時以降で学ぶ、社会医学系科目の基礎的知識や概念を身につける。

■医学部2年次「地域社会医学実習」

・障がい者の介護、救急医療の現場、働く人々の実態を体験することにより、医師になる者としての自覚を高めるとともに、それぞれの場面における様々な人々の健康に関する悩みや苦しみを知り、社会における医師としての役割を理解する。

■医学部2年次「外来案内実習」

・初診、そして再診時に、診療がどのような流れで行われているのか、さらにどのような受診に関わる手続きが行われているのかを、医療者ではなく患者の視点から学ぶ。

・さらに、医師となったとき、患者の気持ちに寄り添えるよう、受診時の患者の思いを学ぶ。

■医学部3年次「衛生学」

・2年次までに学んだ、社会における健康増進や疾病予防の重要性を基盤とし、以下の内容について詳細に学ぶことを目的とする。

○地球環境と、人々の生活、そして健康、疾病との関連(環境保健)

○子どもを取り巻くさまざまな環境が、発育・発達に与える影響(環境保健、母子保健)

○働く人の環境や労働内容が、身体的、また精神的健康に与える影響(産業保健)

○働く人を守るためのさまざまな法律など(産業保健)

○食品の安全を守るための法律や仕組みなど(食品保健)

○栄養や食生活が健康、疾病に与える影響など(食品保健)

○地域におけるさまざまな健康課題の記述と、その解決に向けた取り組み(地域保健)

・上記について、3年次前期の講義を実施する。

■医学部3年次「健康増進と疾病予防」

・2年次の行動科学2に引き続き、人の健康行動につながる特に心理的、社会的要因について理解することを目標とする。

・さらに、地域社会での疾病予防、健康の維持・増進のため、国レベルから地域レベルに至る様々な問題点を抽出、記述し、それらに対する具体的な対策を提案できることを目標とする。

■医学部3年次「基礎医学セミナー」

・衛生学講座スタッフにより、講座で実施している研究に関連した調査、研究を実施し報告する。

■医学部3年次「地域包括ケア実習」

・地域包括ケアや地域医療、老人保健施設など、社会のさまざまな場所で、医療がどのようにかかわっていけるのかを実習により学ぶことを目的としている。

■医学部4年次「医療と倫理」

・まず、患者の基本的権利を熟知し、これらに関する現状の問題点を学ぶ。

・また、医療と医学研究における倫理の重要性を知り、その上で倫理的、法律的、社会的な問題を様々な立場、視点から多角的に考え、ディベートにより、それらの問題に対する医師としての判断をどのように導くか、論理的な思考力とコミュニケーションを身につけることを目的とする。

■医学部1年次後期~4年次前期「選択講座」

・各教員の研究テーマなどに沿って実施している。