学歴・職歴 |
- 1983年
- 名古屋大学医学部卒業
- 1988年
- 名古屋大学大学院医学研究科博士課程単位取得退学
- 1988年
- 名古屋大学助手(医学部医学科衛生学講座)
- 1995年―79年
- スウェーデン・国立労働生活研究所・客員研究員
- 1998年
- 名古屋大学助教授(医学部医学科衛生学講座、続いて医学部保健学科検査技術科学専攻)
- 2003年
- 愛知医科大学助教授 (医学部衛生学講座)
- 2007年
- 愛知医科大学准教授 (医学部衛生学講座、職名変更)
- 2009年
- 愛知医科大学教授(特任) (医学部衛生学講座)
- 2020年
- 愛知医科大学保健管理センター 特務教授
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学位 |
医学博士(1995年名古屋大学) |
研究 |
産業現場で使用される様々な有害物による健康影響、小規模事業場で働く人々の健康を守る仕組みづくりなどに関する研究を行っている。
- 石綿ばく露指標に関する研究
石綿含有製品は現在製造使用が禁止されているが、今も石綿含有建材を使用した建物の解体工事などでは作業者に対する石綿ばく露が続いている。今後石綿関連疾患は増加を続けることが予想されるが、特に肺がんの場合発症と石綿ばく露との関連がしばしば問題になる。石綿ばく露の評価については、現在は肺内石綿小体の計測が広く行われている。一方分析電子顕微鏡を用いた肺内石綿繊維の計測という直接的評価法も存在するが、これは設備を必要とするため、ごく一部の専門施設で行われるにとどまっている。両指標の相関及び新しいばく露指標に関する研究、具体的には直接的なばく露指標とされる石綿繊維計測による評価との相関及び繊維サイズの変化に伴う計測値の変化について検討を進めている。
- 室内環境と健康に関する研究
室内環境を原因とする体調不良、シックハウス症候群はわが国では個人の住宅で多発したが、その後の建築基準法の改正によって新築戸建て住宅での対策は一応の区切りを迎えた。しかし、現在も学校、職場では同症候群とみられる訴えが続いている。すでに平成21年に保健所など行政機関に持ち込まれた相談への対応のあり方述べたシックハウス症候群相談対策マニュアルを分担執筆し発行したが、これを厚生労働科学研究費補助金による研究班で改訂作業を行った。また、国土交通省のプロジェクトとして断熱性の向上を目指した住宅のリフォームが居住者の健康と生活に及ぼす影響を明らかにする全国規模の研究が始まっている。リフォーム前後の室内環境の測定と居住者の血圧、自覚症状などを調べることになっているが、プロジェクトに参加している工務店関係者と緊密に連携し、データ収集にあたっている。
- 中小企業の安全衛生推進に関する研究と実践
全事業場の9割以上、全労働者の6割を占める50人未満の事業場で働く人々の健康、職場の安全・衛生を進めることはわが国の産業保健の大きな課題になっている。現在の法律、制度の下ではこの課題の達成は容易ではないが、瀬戸保健所での地域・職域連携推進協議会のアドバイザーとして管轄地域での小規模事業場と地域保健の連携の在り方について検討している。また、日本産業衛生学会中小企業安全衛生研究会代表世話人として毎年開催される全国集会で全国的な討論と交流を図っている。
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専門分野 |
産業保健、環境保健 |
学会活動 |
日本産業衛生学会東海地方会監事、日本産業衛生学会編集委員会副委員長、日本産業衛生学会利益相反に関する委員会副委員長、日本社会医学会理事、日本職業災害医学会、室内環境学会、日本公衆衛生学会、日本疫学会など |
社会貢献 |
愛知地方労働審議会委員、愛知県瀬戸保健所地域職域連携推進協議会アドバイザー、五条川左岸浄化センター公害対策委員会委員、五条川右岸浄化センター第三者委員会委員、愛知産業保健総合支援センター相談員、豊田市建築審査会委員 |